おはようございます。
羽島市議会の河﨑周平です。
今回は2023年6月定例会における羽島市議会一般質問について、質問の内容と意図、そして回答についてお話しさせていただきます。
羽島市をより良い街にするための一歩として是非ご覧ください。
美しいまちづくり条例について
羽島市では平成12年7月から、「羽島市美しいまちづくり条例」を施行し、以来羽島市では街の景観、美観に力を入れています。
しかし、ゴミ集積所を荒らすカラスや、放置ゴミ。雑草繫茂となった管理されていない土地など問題も見えてきております。
これらについて質問させていただきましたのでご確認ください。
鳥害などによりゴミが散乱している集積場あるが、対策は?
羽島市では平成12年7月から、「羽島市美しいまちづくり条例」を施行し、以来羽島市では街の景観、美観に力を入れています。
ただ、最近は、鳥類(特にカラス)がゴミ集積所のゴミ袋を破り、中身を散乱させており、地域における良好な生活環境を確保に不備が出ている場所をいくつか見かけております。
今回の一般質問についてはこちらのゴミ袋をカラスが破り汚していくことについて問題視させていただきました。
美しいまちづくり条例においては「市民」は、互いに協力して地域の環境美化に努めることを定義しておりますが、今回のように適切に廃棄されたゴミ袋が鳥類などにより荒らされる事態において羽島市としてどのような対応をするのか。
こちらについて確認させていただきました。
鳥害対策についての回答
羽島市の回答として、まずは「カラスにゴミ袋を狙われない」ための4点を説明いただきました。
- 生ごみを減らす
- 生ごみを見えないようにする
- ごみ散乱防止ネットの使用
- ごみ収集日当日の朝8時にまでに出す
これらについての詳細は羽島市HPを参考にしてください。
また、これら以外にも自治会への対応として
・自治会でのゴミ置き場用ネット購入費用の補助
・荒らされた際の掃除用ゴミ袋の支給
をしてくれるそうです。
カラスの被害に頭を悩ましている方がいらっしゃれば是非参考にしてくださいね。
集積所に出された分別不良として放置されたゴミへの対策は?
先ほどは適切に廃棄置き場に出されたゴミについてお話しさせていただきましたが、次は不適切なゴミに対してのご対応を質問しました。
こちらの質問の背景としては、市民の方から、「分別が出来ておらず回収されないゴミが溜まっておりゴミ置き場が乱れている」というご指摘をいくつかいただいている現状があります。
実際に私も市内のいくつかの廃棄置き場を確認したところ、「回収できません」といったシールを貼られたゴミが放置されている現場を見ることとなりました。
これらについて、あくまで分別、ゴミの出し方の問題であり、排出者の責任によるものも大きいとは思いますが、放置しておくことで放火等、別の問題に繋がる可能性も無視できません。
そこで羽島市として「分別不良にて放置されたゴミ」について支援策や具体的な対策など質問させていただきました。
不適切なゴミについての回答
分別不良のゴミが出てくる自治会に対してはまず羽島市としては分別方法をわかりやすく伝えるための掲示物の作成をしてくれます。
しかし、それでも直らない場合や、それこそ不法投棄など悪質な場合には自治会、警察と連携し羽島市では問題の根本除去のためにしっかりと動いてくれるとのことです。
また、不法投棄対策として監視カメラ設置の補助金もあるそうなのでお困りの際にはまずは相談してくださ
雑草の繁茂状態の対策と空き家空き地バンク制度の活用
放置された土地が「雑草の繁茂」状態となっていることについても質問させていただきました。
こちらについて毎年、同じ場所で同じ問題が発生している。
そんな状況をどのように打破するのかを確認させていただきました。
また、所有者におかれましては管理できないため雑草繁茂状態になってしまう。
であれば、所有権を譲渡してはどうか。
こちらの方策についても確認させていただきました。
雑草繁茂と制度活用についての回答
市役所からの回答としては、まず雑草繁茂状態の土地については要望された場所をリスト化し毎年3回パトロールと雑草が伸びる前の時期に通告をしてくれているそうです。
それでも対応しきれない所有者に対してはシルバー人材センターの紹介や、今後は草刈り機貸し出しの検討をしているそうです。
また、管理しきれない所有者に対してはこのようなご提案ができます。
・空き家空き地バンクを活用し土地の販売
・相続土地国庫帰属制度を活用し土地を手放す
管理が難しいのであれば、出来る人に譲渡することで土地も活用されます。
お悩みの方がいらっしゃれば是非ご活用くださいね
公共交通について
2023年3月の名古屋鉄道のダイヤ改正に伴い、羽島市に接続している竹鼻線も減便されることとなりました。
こちらを踏まえ、羽島市としての公共交通の考え方、在り方について質問させていただきました。
公共交通としてのコミュニティバスの運用や利便性向上についての考え方をご確認ください。
名鉄竹鼻線の運行本数減少に伴うコミュニティバスのダイヤ改正は?
羽島市は東海道新幹線岐阜羽島駅や名神高速道路岐阜羽島ICがあり交通の要所、岐阜県の玄関口となっております。
しかし、羽島市民が通勤通学で利用する名古屋鉄道、竹鼻線においては3月度のダイヤ改正により夜間の運行本数が減り、利用している市民から困っているとの声も聞こえてきております。
名古屋市や岐阜市などで働いている方、そして通学されている方も多く市民の交通の基幹となる電車の本数が減ってしまうことは住みやすさからは逆行してしまうことに繋がり兼ねないと考えられます。
こちらについて、名鉄竹鼻線のダイヤを増やすことを羽島市にお願いすることは流石に筋違いではありますが、市民の交通手段として羽島市が運営するコミュニティバスについての考え方を確認したいと思います。
つまり、コミュニティバスの充実が羽島市民にどのようなメリットを享受できるのかという点になります。
まずは、名鉄のダイヤ改正に伴うコミュニティバスの変更内容について質問させていただきました。
名鉄竹鼻線減便に伴うコミュニティバスの対応
羽島市の回答として、コミュニティバスの利用状況についてお話しいただきました。
コミュニティバス南武線は羽島市役所駅前で名鉄竹鼻線に接続しており、ダイヤ改正に伴い減便となった21時以降の運行について確認いただきました。
こちらについて、平日のバス利用者は1便あたり2人程度であり利用者の実態に合わせた効率的な運行を図る観点からコミュニティバスも減便をすることに。
3/18より平日は27往復から25往復に減便となったそうです。
利用者が少ない現状を鑑みれば減便もやむを得ないと思いますが、名鉄竹鼻線のダイヤ減便を補完する形で運行ルートから見直しをしてもらえるとありがたいと思いますね。
コミュニティバスの利便性向上のための取組は?
公共交通が、羽島市移住においても重要なファクターであり、市民の皆さまが通勤通学しやすい環境作りが大事なことは火を見るよりも明らかです。
現在羽島市の公共交通として運営されているコミュニティバスについて、市民のニーズに合わせた運営をすることが重要になります。利便性を高めることで羽島市における通勤通学の移動手段としての立ち位置を確立することがコミュニティバスを利用いただく上での課題であり、この利便性を提供できることは羽島市への転入者を増やす施策に繋がります。
今年度より新たにバスロケーションシステムの導入が始まり、車載器のGPS機能を使い、コミュニティバスの位置情報をリアルタイムでスマートフォン等から把握することができるようになりましたが、こちらのシステムを含め、コミュニティバスの利便性向上のために行っていることについて質問させていただきました。
コミュニティバス利便性向上に対する回答
コミュニティバスの利便性向上については、スマートフォンにてバスの位置情報を確認できるバスロケーションシステムを導入。
これにより停留所へのおおよその到着時間に加え、台風や積雪などによる大幅な遅延情報も取得できるようになるなど利便性の向上を図ったとのこと。
また、バス車内の運転席後方にデジタルサイネージ(液晶画面)を設置し地元企業が広告掲載によりバス事業を支援する取り組みを開始。
これにより収益化を図るとともに、行政情報を案内するなど効率的、効果的なコミュニティバスの運用を図る。
との、ご回答をいただきました。
デジタルサイネージについては、バス事業における収益化を図ることもありとても良いと思いますが、あくまで市民の交通の足として充実できるかが問題となります。
バスロケーションシステムはあくまでツールであり、それを導入することが目的ではありません。
どのようにして市民の皆さまのニーズを満足させることのできる交通網を確立するか。その点を検討しこれからも提案していきたいと思います。
災害対策におけるDX化について
羽島市は木曽川、長良川といった一級河川に挟まれた立地ということもあり水防団が独立して存在しているなど水害への備えにも力を入れています。
しかし、昨今の気象状況においてゲリラ豪雨や線状降水帯など、雨量が想定を超えるような状態はいつ起こってもおかしくないと思います。
だからこそ必要な災害対策。今回は災害対策のDX化について質問させていただきました。
街の安心・安全のために活動されている羽島市役所職員の皆様の努力を是非ご確認ください。
災害に伴う情報提供における防災のデジタル化は?
災害対策におけるDX化についての1点目、災害の発生や予防に伴う市民への通知のデジタル化について聞いてみました。
羽島市は木曽川、長良川といった一級河川に挟まれた立地ということもあり水防団が独立して存在しているなど水害への備えにも力を入れています。
しかし、昨今の気象状況においてゲリラ豪雨や線状降水帯など、雨量が想定を超えるような状態はいつ起こってもおかしくないと思います。
このような事態において、羽島市では国の「避難勧告等に関するガイドライン」がに沿い、災害発生のおそれの高まりに応じて住民等がとるべき行動を5段階の警戒レベルにて指針を出していますので想定外を無くすために常に努力をしています。
しかし、災害時において必要な事は「正しい情報を的確に発信(受信)すること」が重要であり、その体制を作ることは行政のDX化が有効となります。
現在羽島市でも行政のDX化を推進されており、情報伝達手段に活用するためにも早く導入して欲しいと願っております。
そこで今回は羽島市として、市民の皆さまへの防災情報の提供についてのデジタル化はどのような対応をしているのかを質問させていただきました。
防災のデジタル化についての回答
羽島市の回答として、防災時の情報発信については大きくカテゴライズして2パターンにて実施しているとのことです。こちらについては
▶防災無線を利用し住民に音として伝える
▶テレビ、ラジオなどのメディアや、はしメールやLINE、Facebookなどアプリを活用した複数媒体での情報提供
これらを相互に活用し、クロスメディアにて情報発信を行っているとのことです。
大雨や台風では、広報無線は聞きづらいという問題もあるため、視覚的に把握しやすく、かつ市外でも情報を入手できるアプリやHPの活用に力を入れているとのお話しです。
また、HPにおいては指定避難場所の混雑状況を確認できるシステムを導入し、情報のリアルタイム制を担保されているとのことです。
これらの情報を過不足無く入手できるように、羽島市の公式LINEの登録などはおススメしますよ。
災害発生時における市民からの情報提供は?
災害発生時における市民からの情報提供についても質問させていただきました。
まず、大前提として情報についての考え方になります。
情報は必要な人に必要なタイミングで提供されてこそ意味があるモノになります。
そして現在行政が推進しているDXについては現実世界とサイバー空間がシームレスに繋がる世界を目指すことであり、防災情報をDX化することは市民の安全安心においても重要な案件になるかと思います。
そして、大事なことは情報の発信だけでは無く、受信も含めて相互の運用こそがDXの要になります。
災害時にこそDX化が有効的と考えるのはこの受発信の有用性になりますね。
実際に、災害時においては市民からの問い合わせや被害報告、救助要請など電話での連絡が増えることが予想されます。
しかし、電話での対応においては回線数や電話を受ける人員、それぞれを対応する工数など全てを対応するには限界が出てしまいます。
そこで提案として、羽島市公式ラインにおける「道路損傷」の報告ページのように市民の側から市へ災害状況を提供できる仕組みを構築することは如何でしょうか。
現在利用されている「道路損傷」報告ページでは写真での情報提供も可能であり、また位置情報も同時に収集できることから、精度の高い情報を収集できることになり市民の方からのお困りごとに対し適切な対応を出来るようになるかと思います。
被害状況を写真や場所など必要十分条件として収集出来れば、対策も実効性の高いモノになってきます。
このような考えの中、どのように情報提供について、より詳しく言えば情報提供の重要性について確認させていただきました。
市民からの情報提供についての回答
羽島市公式LINEにおける「道路損傷」の報告ページのように市民の側から市へ災害情報を提供できる仕組みについて、新たに「被災情報」の報告機能の追加については、災害という緊急性の高い状況下で、操作方法の理解や情報精度などの課題があることを考慮し、まずは平時利用である「道路損傷」の報告メニューから運用を始める。
災害時は、まず第一に命を守る行動をとっていただくことが大原則であり、「被災情報」の報告メニューについては、安全を確保したうえで報告をしてもらえるような運用を含め導入を検討するとのことです。
災害時の情報提供のページができるかも知れませんので、その際には改めてご説明させていただきますね。
都市空間情報デジタル基盤構築支援事業を利用した災害対策は?
令和5年の新規・拡充事業案の市民生活・環境の項目において、防災意識の更なる向上として内水ハザードマップを新規事業案として出している羽島市。
また、現在「自分事ワークショップ」を開催し全ての市民が自分事として防災に向き合うための施作を実施されています。
これらは防災意識の向上として大変重要であり、有意義な活動だと私も思います。
これらの防災意識の向上にむけた取り組みをより推進するために、現在国土交通省にて新規プロジェクトとして立ち上げられたPLATEAU(プラトー) 「都市空間情報デジタル基盤構築支援事業」を活用し更なる防災対策に繋げていただくことを質問させていただきました。
こちらの支援事業を活用することで3D都市モデルの作成が可能であり、水害時のマップを平面では無く、立体で確認することが可能となるため時間軸に合わせた避難行動の提案が可能となります。
つまり、時系列の浸水深及び避難を開始するタイミングに応じた避難ルートを3D都市モデル上で表現し、水害範囲の拡大により避難行動が限定される様子を三次元的に可視化することが可能となります。
都市空間情報デジタル基盤構築支援事業を利用した災害対策についてはどのようにお考えなのか、ご質問させていただきました。
都市空間情報デジタル基盤構築支援事業の利用についての回答
現在実施中の「防災じぶんごとワークショップ」の中では無料のオープンソフトウェアを用いて、浸水想定を3Dモデルで可視化し、市民の方にお見せしております。
プラトーによる3D都市モデルの活用につきましては、防災分野だけでは無く、まちづくりやシティプロモーション、観光、交通など様々な分野において先行団体が取り組んでいるところです。
より詳細なデータで3D都市モデルを構築するには先行団体での効果を検証し、本市での有効な活用を研究してまいります。とのご回答いただきました。
今回の国土交通省主体のPROJECT、PLATEAU(プラトー) 「都市空間情報デジタル基盤構築支援事業」は3Dマッピングを実施してくれますが、同じことを無料のソフトウェアにて作ってしまう羽島市役所職員の力量の高さに驚いてしました。
質問よりもそちらの方が驚愕でした。というお話しです。
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